レインズ(REINS)は一般公開されている!?一般人(個人)がレインズを見る方法とは

2022年8月13日

レインズは一般公開されている!?不動産の購入や売却時に一般人がレインズを見る方法とは?

不動産会社に対してマイホームの購入について相談している中で、「不動産会社はレインズで物件共有しているので、どの不動産会社でも取り扱える物件はほとんど同じです。」という話をされた人も多いのではないでしょうか?

不動産業界では、物件の流通性を高めるためにレインズ(REINS)というシステムを使って、物件情報を共有する仕組みになっています。

この記事では、レインズ(REINS)とはどういったものなのか?レインズを利用するメリットやデメリット、一般人がレインズを見る方法についてご紹介していますので、「レインズについて知りたい!」「不動産の購入や売却のためにレインズを見てみたい!」という人はぜひ参考にしてください。

そもそもレインズ(REINS)とは

そもそもレインズとは?

不動産業界に従事している人なら誰でも知っているであろうレインズですが、初めて不動産の購入や売却を検討している人にとっては馴染みのないシステムでしょう。

そこでまずは、レインズがどのようなシステムで、どのような役割を持っているのかについて解説いたします。

レインズは宅建業者向けのシステム

レインズとは、「Real Estate Information Network System」の略称で、国土交通大臣から指定を受けた不動産流通機構が運営するコンピューターネットワークシステムのことをいいます。

レインズは会員した宅建業者(不動産業者)のみが閲覧できる仕組みになっており、全国で約14万社が利用しています。1990年からサービスが開始され、今や全国の不動産会社が加入する不動産業界のインフラ的存在となっています。

レインズの仕組み

レインズの目的は、宅建業者同士で物件情報の共有を行うことで不動産取引を円滑化を図り、不動産の流通を促進することです。レインズの仕組み・流れは以下のようになります。

レインズ利用の流れ

  1. 物件の売主から売却依頼を受けた不動産仲介会社が、物件情報をレインズに登録する
  2. レインズに物件情報が登録されることで、全国の宅建業者に物件情報が共有される
  3. マイホームの購入を相談された宅建業者が、レインズで物件検索を行い買主に紹介する

一般的には、上記のような流れで不動産流通が行われていますが、全ての物件がレインズに登録されている訳ではありません。レインズにはどのような物件が登録されているのかお伝えします。

レインズに登録されている物件とは

レインズは不動産流通の場面でとても重要な役割を果たしていますが、市場で販売されている物件が全て登録されている訳ではありません。

レインズに登録しなければいけない物件は、売主が個人の方で「専任媒介契約or専属専任媒介契約」で売却依頼をしている物件に限ります。

そのため、一般媒介契約で売却依頼をしている物件や、宅建業者自らが売主の物件についてはレインズに登録されていない場合があります。

しかし、宅建業者が売主の物件でも、「他社にも販売協力をして欲しい」と考えている会社だとレインズに登録することもありますし、一般媒介の場合でも宅建業者が「レインズに登録した方が売れやすい」と判断した物件についてはレインズに登録されています。

一般人がレインズを見るメリット

一般人がレインズを見るメリット

レインズについてご理解いただけたでしょうか?ここからは、一般人がレインズを見るメリットをご紹介します。メリットには下記の3つが挙げられます。

ポータルサイトに掲載されていない物件情報を見れる

最近ではSUUMOやHOME'sといったポータルサイトが数多く存在しており、一般人でもインターネット上で物件情報を入手することが簡単にできるようになりました。

しかし、物件によっては売主様が「周囲の人に知られないように売却したい」などの理由で、ポータルサイトに広告を掲載するのを嫌がるケースなどもあります。

そのような物件でもレインズには掲載されているため、ポータルサイトには掲載されていない物件情報を閲覧することが可能です。

複数の不動会社に訪問する手間を省ける

初めてマイホーム探しをしている人は「不動産会社ごとに取り扱える物件は違う」と思っている場合も多いと思いますが、市場で売りに出ている物件のほとんどはレインズで共有されています。

ポータルサイトなどで広告をしていない不動産会社でも紹介可能なケースも多々あるので、「内覧したい物件がある度にわざわざ不動産会社に問い合わせるのは面倒くさい…」と思っている人は、気の合う営業マンがいる不動産会社に一任するのも良いかもしれません。

しかし、自社販売や特定の不動産会社でのみ販売している新築住宅など、レインズには登録されていない物件もあります。

おおまかな物件相場を把握できる

レインズには現在販売中の物件情報だけでなく、過去の成約事例も掲載されています。成約事例を確認することで、自身が購入や売却を検討しているエリアのおおまかな物件相場を把握することができます。

物件相場を知らずに購入や売却をしてしまうと、相場よりも高い物件を購入してしまったり、相場よりも安く物件を売却してしまう可能性があるため、物件相場を把握することはとても重要なことです。

もちろん、過去の成約事例と全く同じ金額で取引されるとは限りませんが、レインズでおおまかな物件相場を把握することで、相場とかけ離れた価格での取引を防止することができます。

一般人がレインズを見るデメリット

一般人がレインズを見るデメリット

レインズを見るメリットをお伝えしましたが、次はデメリットについて解説いたします。一般人がレインズを見るデメリットとしては下記の3つが挙げられます。

ポータルサイトより物件情報が少ない場合がある

先述したとおり、売主の宅建業者が自ら販売する物件や一般媒介で売却依頼がされている物件はレインズへの登録義務がありません。

そのためレインズには登録されていないが、SUUMOやHOME'sといったポータルサイトには広告掲載されているケースも多く見受けられます。

又、地域によってはレインズにほとんど物件が掲載されていない場合もあります。

操作画面が複雑で分かりにくい

レインズは不動産会社向けに作られたシステムのため、操作画面が非常に複雑で分かりにくくなっています。ユーザビリティを追求して作られているポータルサイトなどと比べると使いこなすのが難しいです。

不動産会社の中には、新人研修として1カ月近くレインズの操作を教える会社もあります。一般人がレインズを見た際「操作が難しいしどこに何を入力したら良いか分からない…」となってしまう可能性があるので注意が必要です。

専門用語が多くて内容が理解できない

レインズには、物件の所在地や土地面積、建物面積といった基本的な情報はもちろんのこと、建ぺい率や容積率、都市計画法に関することなど非常に多くの情報が掲載されています。

又、それぞれの不動産会社が作成した物件資料なども添付されていますが、不動産業界ならではの専門用語が多く一般人には理解できない内容が記載されているケースも多々見受けられます。

不動産取引に慣れた人なら理解できるかもしれませんが、これから初めてマイホームを探す人や、初めて不動産を売却する人にとっては内容を理解できない可能性があります。

一般人がレインズを閲覧する方法とは

一般人がレインズを見る方法とは

先述したとおり、レインズは宅建業者専用のシステムのため一般人が閲覧することはできません。

しかし、「どうしてもレインズに掲載された物件情報を見たい…」と思っている人に向けて、一般人がレインズに掲載された情報を見る方法をお伝えいたします。

不動産会社で閲覧させてもらう

一番手っ取り早い方法が、不動産会社で閲覧させてもらうことです。少し前まではレインズを一般人に見せることに抵抗を感じていた不動産会社も多かったですが、最近では多くの不動産会社がレインズを閲覧させてくれると思います。

当社でも、レインズ画面を大きなモニター画面に映して、お客様と一緒に物件を探したりしています。(ただし、レインズのIDやパスワードを一般人に教えるのは、レインズの利用規約に反することなので教えることはできません。)

不動産会社で閲覧した方が、専門用語などで分からないことがあればすぐにスタッフに質問することができますし、効率的に物件探しをすることができるためおススメです。

登録証明書をもらう(売却時のみ)

一般人がレインズを見たいと思う理由はそれぞれですが、なかには「売却物件がレインズに登録されているか知りたい…」と思っている人もいるでしょう。

そのような場合には、売却依頼をしている不動産会社から登録証明書をもらいましょう。登録証明書に記載されている確認用IDとパスワードを入力することで、登録されている内容を確認することができます。

しかし、確認できる物件は自身が売却依頼をしている物件に限られるため、他の物件情報を確認することができない点に注意が必要です。

レインズ・マーケット・インフォメーションを利用する

レインズには、一般人向けに公開されている「レインズ・マーケット・インフォメーション」というWEBサイトがあります。このサイトを利用することで、直近一年間の成約データを閲覧することができます。

レインズと全く同じ情報が記載されているわけではなく、成約時期や最寄り駅、築年数や土地、建物の大きさ、成約価格などで、マンション名や詳細住所は記載されておりませんが、おおまかな相場を把握するには便利なサイトです。

「レインズでおおまかな物件相場を把握したい」と思っている人にとっては利用価値があるかもしれません。ただし、直近一年間とかなり期間が限定的なので、期待していたほどの情報を得られない可能性もあります。

不動産ジャパンで代用する

レインズを運営している不動産流通機構が一般人向けに公開している「不動産ジャパン」というWEBサイトがあります。このWEBサイトは運営元が同じのため、レインズに掲載されている情報とほぼ同じ情報を入手することができます。

不動産ジャパンには不動産会社検索機能も備わっているため、物件を探しているエリアの不動産会社を検索することもできるので便利です。

ただし、SUUMOやHOME'sといったポータルサイトと違い、新着物件のお知らせ機能などが備わっていないため、少し使いにくい印象を受けるかもしれません。

レインズを見たい方は当社にご来店ください!!

本記事では、宅建業者専用のシステム「レインズ(REINS)」について解説いたしました。レインズは基本的に全ての宅建業者が活用しているシステムのため、上手く活用することで物件探しや不動産売却を円滑に進めることができるとても便利なシステムです。

当社では、お客様と一緒にレインズの画面を見ながら、お客様の理想の物件探しをお手伝いさせていただくとともに、不動産の売却を検討しているお客様に対しては、現在販売中の物件や過去の成約事例を元に、より正確な売却価格を査定できるよう努めています。

不動産の購入、売却に活用するためにレインズを見てみたいと思っている人は、ぜひお気軽に当社までお問い合わせください。