戸建て住宅とマンションはどっちがいいのか?特徴・メリット・デメリットを比較!

2023年3月31日

戸建て住宅とマンションはどっちがいいのか?特徴・メリット・デメリットを徹底比較!

これからマイホームの購入を考えている方の中には、「一戸建て住宅とマンション、どちらを選べば良いの?」と悩んでいる方も少なくないでしょう。

一戸建て住宅、マンションそのどちらにもメリット・デメリットが存在しており、一概にどちらが良いかを決めることは出来ませんが、それぞれの特徴を把握することで、自分たちにはどちらが合っているかを把握することはできます。

この記事では、それぞれの特徴やメリット・デメリットを解説するとともに、一戸建て住宅とマンションをさまざまな要素から比較していきたいと思います。

戸建て住宅の特徴・メリット・デメリット

戸建て住宅の特徴・メリット・デメリット

それではまず、戸建て住宅の特徴、メリット・デメリットを解説していきます。

戸建て住宅の特徴

戸建て住宅には法的な定義はありませんが、一般的には1つの建物に1世帯が生活している建物のことを指します。ただし、二世帯住宅の戸建てもあるため、「家族が一緒に生活している住宅」と考えると良いでしょう。

戸建て住宅はマンション等の集合住宅と比べてプライバシー性が高いほか、敷地内は全て自分の所有物となっているため自由度が高く、自分たちの好みに合わせて好きにリフォームをすることができます。

ただし、建物や庭のメンテナンスも全て自分で行う必要があるため、将来の出費を見越して一定額の貯蓄をしていくなどの計画性が求められます。

戸建て住宅のメリット

自由にリフォームができる

マンション等の集合住宅には、リフォームをする際の規約が設けられているため、自分通りのリフォームが出来ない可能性があります。又、廊下やバルコニーといった共用部は自分でリフォームを行うことができません。

それに比べて戸建て住宅であれば、条例等の法律を守った範囲であれば自由にリフォームができます。

独立性が高い

戸建て住宅はマンションと比べて独立性が高く、フェンスやカーテンなどをしっかりしておけばプライバシーを気にせず生活することができます。

又、マンションは隣の部屋と密接しているため騒音等のトラブルが発生することがありますが、戸建て住宅は隣家と距離があるため余程のことでない限り騒音トラブルになることがありません。特に子供の足音等を気にせず生活できるため、子育て世帯には大きなメリットだといえるでしょう。

駐車場が敷地内を作れる

一般的なマンションであれば、自分の部屋から駐車場まで距離があるケースも少なくないため、大量に買い物をした際などは駐車場から自分の部屋まで運ぶのに苦労することも少なくありません。

戸建て住宅の多くは敷地内に駐車場を設けられているため、大量に買い物をした場合も運びやすくて便利です。又、マンションであれば赤ちゃんをベビーカーに乗せる必要があるところ、戸建て住宅では抱っこで自動車に乗せることができるのも便利なポイントです。

ランニングコストが安い

マンションを購入した場合、毎月の住宅ローンの返済とは別に管理費・修繕積立金・駐車場代といったランニングコストが必要となります。又、これらの費用はマンションに住み続ける限り支払う必要があるため、収入が減る老後の生活を圧迫しかねません。

戸建て住宅の場合でも、将来のメンテナンスにかかる貯蓄等は必要となりますが、メンテナンスを行うかどうか、メンテナンス内容は自分で選べるため、月々のランニングコストを抑えることが可能です。

土地も自分の所有物にできる

マンションの土地の権利形態には、他人の土地を借りて建てている「借地権」、土地の利用権を得ている「敷地利用権」などさまざまな種類がありますが、それら全ての形態で土地と建物を別々に処分することはできません。

又、土地の持ち分を持っていたとしても、ごくわずかな持分しか持っていないため、将来マンションの老朽化によって清算する場合でも少額の売却益しか手元に残らないでしょう。

それに比べて、戸建て住宅の場合は土地も自分の所有物にできるため、売却してお金に変えたり、建物を建て替えるなど自由に選択することができます。

戸建て住宅のデメリット

維持管理は全て自己責任になる

マンションの場合、維持管理の計画や費用の管理は管理組合や管理会社がしてくれますが、戸建て住宅には当然ながら管理組合等は存在しないため、維持管理に関する責任は全て自分で背負わなければいけません。

外壁や屋根の補修を怠り、内部の木材等が腐敗を起こすと建物の性能を著しく低下させてしまいます。建物の品質を保つための維持管理費用は全て自分で賄わなければいけないため、計画的な貯蓄が必要となります。

耐用年数が短い(木造住宅の場合)

日本の戸建て住宅のほとんどは木造住宅です。RCやSRCで建てられているマンションと比べると法定耐用年数が短く設定されているため、建物の資産価値が下がりやすい傾向にあります。

最近では長期優良住宅等の政策によって、木造住宅でも100年持つと言われている住宅も増えてきており、戸建て住宅の評価方法を見直す動き等も出てきていますが、まだまだ中古住宅市場に反映されているとはいえず、マンションと比べて建物の資産価値は下がりやすいと言えるでしょう。

気密性や断熱性が低い場合がある

戸建て住宅の性能は建てた工務店によって大きく左右されます。建物性能よりも低価格を重視する工務店で建てられた住宅のなかには、気密性や断熱性が低い住宅も存在しています。

気密性や断熱性が低い住宅に住むと、快適に暮らせないだけでなく、エアコンや暖房にかかる光熱費が高くなってしまいます。住宅の購入を決める前に、気密性や断熱性の数値を確認するようにしましょう。

防犯上の対策が必要となる

マンションの場合には防犯カメラの設置や管理人の常駐、オートロック等によって居住者以外は簡単にマンション内に入れないようになっていて、防犯上の対策がされているケースがほとんどです。

戸建て住宅の場合、敷地の広さの兼ね合いから門扉を設置することが難しい場合もあるので、例えば防犯カメラや窓に防犯フィルムを貼ったり、警備会社と契約して防犯対策を図るなど、自分たちの工夫で防犯性を高める必要があります。

土地の目利きが必要になる

中古の戸建て住宅の購入を検討する場合、「再建築不可物件」に注意しましょう。古くに建てられた戸建て住宅のなかには、建築基準法や条例等を守っていない違法建築が多く存在しています。

特に都心部に多く存在していますが、再建築不可物件はその名のとおり再建築ができません。建物の老朽化によって建物の建て替えが必要になった際にも建て替えができないため、資産価値がほとんどなくなってしまいます。

再建築ができない物件にはいくつかの種類があるため、購入を検討している戸建て住宅が将来建て替えができるかどうかを購入前にしっかり調べることが重要です。

マンションの特徴・メリット・デメリット

マンションの特徴・メリット・デメリット

次にマンションの特徴やメリット・デメリットを解説していきます。

マンションの特徴

マンションのことを「集合住宅」と呼ぶこともあります。1つの建物に1世帯が生活している戸建て住宅と比べて、マンションの大きな特徴は「いくつもの世帯が集合して生活している」という点にあります。

そのためマンションは、自分たちだけが利用できる専有部分と、みんなで利用する共用部分に分けられています。共用部分は基本的に自分たちの部屋内に限定されており、例えばバルコニー、玄関ドアや窓なども規約上は共用部分に含まれていることが多く、自分たちが勝手に改装することは出来なくなっています。

部屋内の改装についても床材等の種類が制限されているなど、戸建て住宅と比べて自由度は低くなっている反面、管理人が常駐していたり、修繕積立金によって共用部分の修繕は管理組合が行ってくれるため、住宅に関する責任の負担は戸建て住宅よりも軽いといえるでしょう。

マンションのメリット

利便性の高い物件が多い

マンション等の集合住宅には、リフォームをする際の規約が設けられているため、自分通りのリフォームが出来ない可能性があります。又、廊下やバルコニーといった共用部は自分でリフォームを行うことができません。

それに比べて戸建て住宅であれば、条例等の法律を守った範囲であれば自由にリフォームができます。

セキュリティ性が高く安心

マンションには管理人が常駐しているほか、防犯カメラやオートロックが設置されているなど、セキュリティ性が高い物件が多いのがマンションの特徴です。

宅配ボックスが備えられているマンションも多く、マンションのセキュリティ性は年々高くなっているといえるでしょう。又、中・高層階のお部屋に住んでいる場合は、バルコニーからの侵入が難しいなど、空き巣被害の防止にも効果が期待できます。

共用部分のメンテナンスをしなくて良い

マンションの共用部は、管理組合や管理会社によって定期的にメンテナンスが行われることが一般的です。これらのメンテナンスは、居住者が毎月支払っている修繕積立金を元手として行われます。

共用部には、エレベーターや階段、廊下、エントランスなどが含まれます。これら共用部のメンテナンスは、管理組合や管理会社が立てたメンテナンス計画によって行われるため、居住者自身がメンテナンスを行う必要はありません。

共用の施設や設備が充実している

マンションによって異なりますが、マンションの共用施設として、フィットネスジム、プール、バーベキュー場、コミュニティルーム、子供用遊具などが備わっているマンションもあります。

これらの施設が充実していることで、住人同士の交流が促進されたり、プライベート時間がさらに充実する効果が期待できます。戸建て住宅では設置が難しい施設や設備を備えられるのもマンションのメリットの一つと言えるでしょう。

ワンフロアで生活しやすい

戸建て住宅の場合、建物の構造上、どうしても階段や段差などが生じてしまいますが、マンションであれば、階段や段差のない完全バリアフリーでの生活も可能です。

一日の中で何度も階段を上り下りするのは、若い時は気にならなくても高齢になると苦に感じるかもしれません。マンションであれば階段を使わず生活できるため、高齢者などの足腰が不自由な方にとっては生活しやすい住環境を作りやすくなります。

気密性・断熱性に優れている

マンションの多くは鉄筋コンクリート造で建てられています。木造住宅で建てられた建物が多い戸建て住宅と比べて、鉄筋コンクリート造で建てられた建物は躯体にすき間が出来にくく、気密性・断熱性が高くなる特徴があります。

最近では木造住宅でも気密性・断熱性に優れた建物が多く建てられていますが、構造の性質上、鉄筋コンクリート造の方が気密性・断熱性が高くなる傾向にあります。気密性・断熱性が高いと室内が外気温に影響を受けにくくなるため、一年中快適な室内を保ちやすくなるという利点があります。

マンションのデメリット

毎月のランニングコストが高い

マンションに住み続けている限り、「管理費」と「修繕積立金」を支払い続ける必要があります。駐車場を借りる場合には別に駐車場代も支払わなければいけません。

特に修繕積立金は、マンションの老朽化に伴って負担額が増額される傾向にあります。そのため、定年によって収入が減少した老後の生活を圧迫する可能性があるので注意が必要です。

駐車場までの移動が手間

マンションの場合は、自分たちの部屋から駐車場までの移動が必要になるため、買い物などでモノを運ぶ時は煩わしく感じることもあるかもしれません。特に都心の場合は機械式の駐車場が多く採用されていますが、車の出し入れにも相応の時間がかかってしまいます。

戸建て住宅であれば玄関前に駐車場が配置されていることも多いため、その感覚に慣れている方がマンションに住むと、不便に感じてしまうこともあるでしょう。

リフォーム等が自由にできない

大半のマンションでは、マンション規約によってリフォームが制限されています。又、バルコニーや窓、玄関ドアなどの共用物はリフォームができないため、自分の思い描くリフォームができないことがあります。

リフォームを行う際も管理組合への届出が必要になる等、戸建て住宅と比べてリフォームの自由度はかなり制限されてしまいます。ただし、木造住宅と比べて部屋内に耐力壁が少ないため、間取り変更を伴う工事は行いやすい傾向にあります。

騒音トラブルが起きやすい

RC造は木造と比べて防音性能に優れていますが、完全に音を遮断することはできないため、掃除機の音や足音、子供の泣き声が隣接する部屋に漏れてしまう可能性は大いにあります。

特に周りが寝静まっていて静かな時間帯の騒音は周辺に響きやすく、そういった騒音が原因でお隣さんとの関係を悪化させてしまう可能性があります。又、無神経な方が隣の部屋に住んでいた場合、真夜中に大音量で音楽を聴くなどの迷惑行為をされる可能性もあるため注意が必要です。

管理規約でライフスタイルが制限される

マンションごとに管理規約が制定されており、その中にはペット飼育やピアノ等の楽器の使用を制限する内容が記載されているケースがあります。制限によっては、現在飼っているペットを連れていけない可能性もあるので注意が必要です。

ペット飼育や楽器使用の制限以外にも多くの内容が記載されているため、マンションの購入前にご自身のライフスタイルに合っているかを確認しておく必要があります。

戸建て住宅とマンションの比較

戸建て住宅とマンションはどっちがいいのか徹底比較

ここまで、戸建て住宅とマンションの特徴、メリット・デメリットをお伝えしてきました。それらを踏まえて、戸建て住宅とマンションを比較していきたいと思います。

「戸建て住宅とマンションどっちを購入しよう…」と悩んでいる方はぜひ参考にしていただければ幸いです。

購入価格で比較

以前までは「戸建て住宅よりマンションの方が安い」というイメージが普及していましたが、最近では都心部を中心にマンションの価格が値上がりし、そのイメージが変わりつつあります。

フラット35を取り扱っている住宅金融支援機構が公開しているデータをもとに、戸建て住宅とマンションの購入価格を見てみましょう。

住宅金融支援機構のデータによると、新築マンションと土地付注文住宅の差はほとんどありませんが、同じ新築戸建てである建売住宅との価格差は900万円ほどと大きな差が生じていることが分かります。

中古マンションと中古戸建で比べても、400万円の差が生じていることから、マンションよりも戸建て住宅の方が安く購入できると言えるでしょう。

資産価値で比較

戸建て住宅とマンションを資産価値で比較した場合、資産価値の減り方に大きな違いがあります。建物には耐用年数が定められていて、木造は22年、RC造は47年です。もちろんこの年数が過ぎても快適に過ごせる建物は多く存在していますので、目安程度としてください。

マンションの場合、土地の持分はごくわずかしかありませんので、耐用年数が経過して建物の資産価値がほぼゼロになるとともに、資産価値もほとんどなくなってしまいますが、戸建て住宅の場合は土地の持分を全て所有しているため、建物の資産価値がほぼゼロになっても土地の資産価値は残ります。

又、ランニングコストの面で見ても、戸建て住宅は固定資産税等の税金だけで済みますが、マンションはそれらに加えて駐車場代、管理費、修繕積立金などの費用を支払い続ける必要があります。

住みやすさで比較

次に、セキュリティや立地、生活動線等の側面から戸建て住宅とマンションを比較してみましょう。セキュリティ面においては、管理人が常駐していたり、オートロックや防犯カメラが設置されていることから、マンションの方が優れているといえるかもしれません。

立地についても、駅近などの便利な立地を前提にデベロッパーが建設するマンションと比べて、戸建て住宅はバス移動が必要な立地にも多く建てられていることから、立地が良い物件の割合で言うとマンションに軍配が上がります。

生活動線については、どんな間取りの家かは物件ごとに異なるため一概には言えませんが、階段の上り下りが不要なマンションの方がシンプルで住みやすいといえるでしょう。

まとめ

この記事では、戸建て住宅とマンションの特徴、メリット・デメリットを元に比較を行ってきましたが、結局のところ「戸建て住宅とマンションどちらが良いのか?」については、マイホームを購入される方の考えや状況によって異なります。

ご自身がマイホームを購入する上で何を重要視しているかをはっきりさせ、それらを満たすためには戸建て住宅とマンション、どちらを購入するべきかを考えることが重要です。

もしご家族で話し合ってもなかなか答えが出ない場合は、当社スタッフが納得いくまで打ち合わせをさせていただきますのでお気軽にご相談ください。